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No.188 March.28, 2022
 
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目 録
ニュース
中国・ユーラシア特許審査ハイウェイ(PPH)試行プログラムが延長
中国とラオスの知的財産権機関トップがビデオ会談を実施
注目判決
集佳が代理を務める湖南広播電視台が応訴、原告による1,000万元の損害賠償請求は全部棄却
冒認出願と悪意の訴訟に遭遇、福庫は6年をかけ再審でついに全面勝訴を!
集佳、米ロジャース・コーポレーションの特許無効審判連続勝訴に助力
集佳の最新動向
集佳が再びWTR 2022年度グローバル商標事務所に選出、パートナーの黄鶯、趙雷が優秀弁護士ランキングに選出
集佳が代理を務めた金蝶の商標権侵害訴訟事件が、四川省高級人民法院の「10大不正競争代表事例」に選出
 
 
ニュース

 
中国・ユーラシア特許審査ハイウェイ(PPH)試行プログラムが延長

 

  中国国家知識産権局とユーラシア特許庁の共同決定により、2018年4月1日に開始された中国・ユーラシアPPH試行プログラムは、2022年4月1日から1年間延長し、2023年3月31日までとすることが決定された。両局におけるPPH要件の提出に関する要求とプロセスに変更はない。

  (出典:中国国家知識産権局政務微信)

 
 
中国とラオスの知的財産権機関トップがビデオ会談を実施

 

  3月9日、中国国家知識産権局の申長雨局長は、ラオス知的財産局の新局長であるSantisouk Phounsavathとビデオ会談を行った。これは、ラオスの知的財産権管理機構の改革後、中国とラオスの知的財産権当局が初めて行うハイレベル会談である。

  (出典:中国国家知識産権局政務微信)

 
 
注目判決

 
集佳が代理を務める湖南広播電視台が応訴、原告による1,000万元の損害賠償請求は全部棄却

 

  集佳が代理人を務める湖南広播電視台(以下「被告」または「湖南台」という)、湖南快楽陽光互動娯楽伝媒有限公司、北京愛奇芸科技有限公司(以下「被告」と総称する)と北京身臨其境文化股フン有限公司(旧名称:北京太陽光影影視科技有限公司、以下「原告」という)との商標権侵害紛争において、北京市海淀区人民法院は、被告が本件番組の放送および宣伝PRにおいてイ号標章を使用した行為は、関連公衆に本件商標とイ号標章との混同を引き起こすのに十分ではないと認定した。身臨其境社は、被告3社について、本件商標が有する専用権を侵害したと主張したが、事実および法的根拠を欠くとして、原告の請求をすべて棄却する旨の判決を下し、事件受理費用8万2,765元を原告の負担とした。本件は、原告が上訴し、その後上訴を取り下げたため、一審判決が発効した。

  基本的な事件概要:

  湖南広播電視台(Hunan Broadcasting System)は、湖南省党委員会直属の庁級メディア事業単位であり、旧湖南広播影視集団(Golden Eagle Broadcasting System)の再編に伴い、2010年6月28日に設立された。「声臨其境」は、被告・湖南広播電視台が独自に制作したオリジナルの声優コンテスト・バラエティー番組である。同番組は、主に三つの部分で構成されている。一つ目は「経典之声(クラシック・ボイス)」で、ゲストが映画・テレビ番組・アニメの名作を吹き替えるもの。二つ目は「魔力之声(マジック・ボイス)」で、ゲストがライブで難しい言い回しのセリフや吹き替えに挑戦するもの。三つ目は「声音大秀(ボイス・ビッグショー)」で、ゲストがセリフ劇にライブ出演するものである。「声臨其境」は、声をテーマにしたテレビ番組であり、声優など声の仕事に携わる人を招き、人を「見る」のではなく「聞く」という特別な形式でライブパフォーマンスを競う。

  原告は、第12253086号商標「身臨其境」、第10284337号商標「身臨其境」、第22297784号商標「身臨其境」(以下、これらを「本件商標」と総称する)の商標権者であり、湖南台が原告の許可なく制作したテレビ番組「声臨其境」の中で、本件商標に類似する「声臨其境」の文字と標章を大量に使用したとして、以下の請求を法院に提起した。(1)被告3社は、身臨其境社の商標権を侵害する行為、すなわち、身臨其境社の第12253086号商標、第10284337号商標、第22297784号商標で用いられているものと同一または類似の標章と文字の使用を直ちに停止する。(2)愛奇芸公司は「愛奇芸網」のトップページに、湖南台と快楽陽光社は「芒果TV」サイトのトップページと「新浪網」のトップページに共同で声明を掲載し、被告3社の商標権侵害行為が身臨其境社にもたらす悪影響を排除する。(3)被告3社は共同で、経済的損失1,000万元および合理的支出15万2,500元を身臨其境社に支払う。

  集佳法律事務所は、湖南台および快楽陽光社の代理人として答弁を行った。まず、本件が商標権侵害を構成しないとして5つの観点から論述した。次に、仮に被疑侵害行為が成立したとしても、本番組の広告収入と原告会社の本件商標との間には因果関係がないことを主張した。法院は最終的に当方の見地を支持し、原告の請求をすべて棄却した。

  典型的な意義:

  本件は主に、商標について、音や形は近いが、含意は区別をするのに十分であり、類似を構成しない、また、混同や誤認(正混同、逆混同を含む)を構成しない、という2つの観点から、権利侵害を構成しないと認定されたものである。また、原告の第38類登録商標は3年間実質的に使用されておらず、これに対し「保護価値がない」と認定し、また、訴えられた番組の初回放映時期は、当該商標が登録を認可されるより前であったため、本番組は当該登録商標を侵害していないと認定したものであり、革新性を有するものである。

 
 
冒認出願と悪意の訴訟に遭遇、福庫は6年をかけ再審でついに全面勝訴を!

 

  基本的な事件概要:

  韓国福庫電子株式会社(「韓国福庫」)は、中国子会社の青島福庫電子有限公司(「青島福庫」)と合わせて「福庫」と呼ばれている。1978年に設立された韓国の福庫(CUCKOO電子)は、高圧電気炊飯器と家庭用電化製品の開発・生産に力を入れている。2006年、福庫は金メッキ真鍮、天然タルク、鋳鉄などを内材とする電気炊飯器を開発し、金銅、一品石、打鉄名匠などのシリーズ名をつけ、デザイン専門会社にアートロゴのデザインを依頼した。同時期の市場では、福庫だけが、純粋な石鍋を内釜とする電気炊飯器を設計・生産し、内釜付き電気炊飯器製品「一品石」が発売されると、すぐに広く注目を集めた。

  2007年7月、広東省湛江市の住民である鄭某氏が、「電気圧力鍋」などの台所用品について第6175220号商標「一品石」の登録を出願し、同年8月に湛江市に某公司を設立した。2008年4月、鄭某氏は、別の第6671221号商標「一品石」の登録を出願した。当該商標は前の商標とは若干フォントが異なるものであり、著作権図面および本件の関連標章は、以下の添付写真で示すとおりである。

  鄭某氏の上記2つの商標は、それぞれ2010年2月と5月に登録が認可された。2つの商標が登録されて5年が経過した後、2015年11月以降、鄭某氏は青島福庫とその販売店が商標権を侵害しているとして、工商部門への行政摘発を請求した。福庫もまた、行政摘発を受けた後の2016年以降、鄭某氏の「一品石」商標について相前後して不使用取消審判・無効審判申請を行ったが、商標の登録認可後すでに満5年を経ているなどの要因により、当該登録商標の取消または無効に至ることはできなかった。

  2016年6月、鄭某氏および湛江の某公司が訴状を提出し、青島福庫を法院に提訴した。

  事件分析:

  委託を受けた集佳の弁護士は、福庫の既存の著作権などの観点から抗弁を行った上で、反訴を行うか、鄭某氏および湛江の某公司を著作権侵害で別途提訴することを助言した。一審法院が青島福庫の反訴を受け入れなかったため、青島福庫は鄭某氏および湛江の某公司を著作権侵害で別途提訴した。

  両事件を総合すると、著作権事件の勝敗は非常に重要である。核心ポイントは、著作物「 」の独創性と相手方の接触可能性の両方についての証拠収集と論理である。そこで、集佳の弁護士は、大量の証拠を掘り起こした結果、従来書法の文字造形はすでに《著作権法》が定める著作物の独創性の要件を満たしており、書法美術の著作物を構成すると思料した。同時に、被控訴人が韓国の他のブランドをはじめ多くの周知ブランドについて、冒認出願を行っていることを証明し、被控訴人標章と既存の美術の著作物とが高度に類似することを踏まえ、確率学、論理推理、高度の蓋然性などの観点から、これに接触可能性があることを強調した。

  商標権侵害事件について、集佳の弁護士は、代理の過程で、福庫の既存の著作権を重点的に強調し、鄭某氏などによる冒認出願を行った商標には実質的合法性がなく、その悪意の商標権行使の行為は権利濫用に当たり、最高人民法院第82号指導事例「歌力思」事件の裁定規則などに依拠し、本請求を支持すべきではないとした。

  法院の判決:

  青島福庫の両事件の訴訟請求は、一審、二審の手続きでいずれも法院の支持を得られなかったため、法に基づき最高人民法院に両事件の再審を申し立てた。最高人民法院は両事件を審査した後、いずれも法に基づき再審理を行う旨の決定を下した。

  再審理を経て、最高人民法院は著作権再審事件で次のように認定した。書法「 」の文字造形は、個性的な選択、取捨、配置の結果であり、著作者の独創性の表現でもあり、《著作権法》上の美術の著作物を構成するものである。被疑侵害表示は、美術の著作物「 」からパブリックドメインにある創作素材を排除した独創性の表現を使用しており、両者は実質的な類似性を構成している。《著作権法》上の接触可能性は、国内の著作物への接触に限定されるものではなく、海外で発表された著作物に対しても、国内の主体による接触可能性もあるとしている。被疑侵害表示が商標登録されているか否かは、他人の著作権侵害における正当な抗弁事由にはならない。これを受けて、最高人民法院は再審において、一審と二審の判決を取り消し、代わりに鄭某氏と湛江の某公司に対し、侵害行為の差止めと賠償責任の負担を命じる旨の判決を下した。

  最高人民法院は、商標権再審事件について次のように認定した。鄭某氏と湛江の某公司による本件商標権の取得・使用行為は、青島福庫の適法な既存の著作権を侵害した上で行われたものであり、信義誠実の原則に反したため、正当性を有しない。それにもかかわらず、著作権を侵害した上でなお青島福庫に対し商標権侵害訴訟を提起した行為は権利濫用に当たり、その請求は合法的な権利の基礎を欠くため、支持しない。これにより、最高人民法院は、一審と二審の判決を取り消し、代わりに鄭某氏と湛江の某公司の請求を棄却する旨の判決を下した。

  典型的な意義:

  本著作権再審事件では、最高人民法院が書法美術の著作物に対し、独創性の認定、実質的な類似性の判断、接触可能性の推定を行い、論理推理と日常生活の経験を用いて関連証拠に対し全面的かつ客観的に審査認定などを行ったものであり、類似事件に対して指導的意義を有する。

  最高人民法院が商標権侵害再審事件について下した判決は、違法な冒認出願者が、形式上は合法である登録済み商標を通じて悪意の賠償請求を行おうとする企てに対し、中国の司法機関が司法の面からこれを阻止するという決意を改めて示したものであり、権利者が同様の状況に遭遇した際に、合法的に権益擁護を行う方法について、典型的な判例を新たに提供するものである。

 
 
集佳、米ロジャース・コーポレーションの特許無効審判連続勝訴に助力

 

  事件の事実:

  ロジャース・コーポレーションは、1832年にピーター・ロジャースによって米国で設立され、アリゾナ州チャンドラー市に本社を置く、エンジニアリング材料のグローバルリーダーであり、その製品は米国、中国、日本、韓国、ドイツ、ハンガリー、ベルギーで生産されている。同社の製品は、ラミネート、3Dプリンタブルメディア材料、半硬化/接着シート、セラミック基板、ヒートシンク、エラストマー部品、ポリウレタン材料、特殊シリコーン材料、感圧テープ、エンジニアリング多孔質ゴム、フレキソ印刷クッション材など多くの分野をカバーしている。同社のソリューションには、高度電子ソリューション、RFソリューション、バスバーソリューション、高弾性体材料ソリューションなどがあり、信頼性や効率、性能の面で業界のベンチマークとされている。

  同社が中国市場に参入する過程で、多くの国内企業が、実用新案の実体審査を行わないという抜け道を利用して、明らかに先行技術である技術方案について実用新案出願をし、実用新案権を付与されたことが発覚した。同社は集佳チームの協力のもと、上記実用新案登録の無効審判請求の手続きを行い、実用新案権者を東莞某科技有限公司とする実用新案登録番号 ZL2017*******2.4、名称「**発泡体」の実用新案、および実用新案権者を東莞某科技有限公司とする実用新案登録番号ZL2018 *******4.8、名称「**発泡体」の実用新案の登録を最終的に全部無効とすることができた。集佳は、同社のリスク除去を支援し、同社の主力製品の製造・販売に対する権利侵害の脅威を回避した。

  事件の評論と分析:

  1つ目の実用新案登録無効審判では、開放式請求項と広すぎる保護範囲という当該請求項の特徴に対して、集佳チームは最適な先行技術を発見した。当該の先行技術で開示されている具体的な実施例は、対象実用新案の具体的な実施例とは異なるものの、請求項の保護範囲に含まれてしまう。また、集佳チームは、使用されている技術用語は異なるが、対象実用新案の個々の特徴は先行技術と実質的に異なるものではなく、当業者であれば、上記の異なる技術用語が実質的に同一のものを指していると理解できることも合議体に説明した。最終的に、対象実用新案は4つの請求項すべてについて新規性がないとして全部無効とされた。

  2つ目の実用新案登録無効審判では、方法の特徴に係る当該請求項の特徴に対して、集佳チームは、請求項が《専利法》第2条3項、第22条2項および3項の規定に符合しないとの無効理由を同時に提出し、形式的無効理由と実体的無効理由の両面から挟み打ちにする無効戦略を策定した。これにより、実用新案権者は進退窮まり、合議体も、対象実用新案と先行技術の製造工程の違いは、請求項と先行技術の区別を構成せず、かつ対象実用新案は、先行技術に対して予期せぬ技術的効果を有しないと認定した。最終的に、対象実用新案は進歩性がないとして請求項は全部無効とされた。

 
 
集佳の最新動向

 
集佳が再びWTR 2022年度グローバル商標事務所に選出、パートナーの黄鶯、趙雷が優秀弁護士ランキングに選出

 

  このほど、知的財産分野の権威ある国際メディア『World Trademark Review(WTR)』が、商標分野における世界の有力事務所と優秀な弁護士のランキングである2022年度WTR 1000を発表し、集佳は「商標出願と戦略」および「商標防御と訴訟」の2大分野でいずれも上位にランクインした。また、集佳のパートナーである黄鶯弁護士、趙雷弁護士は、その卓越した実務能力と業界における高い評判により、優秀弁護士としてランクインした。

 
 
集佳が代理を務めた金蝶の商標権侵害訴訟事件が、四川省高級人民法院の「10大不正競争代表事例」に選出

 

  2022年3月17日午前、四川省高級人民法院は記者会見を開き、同省の法院における2019~2021年の不正競争事件の受理状況を報告するとともに、不正競争事件の代表事例10件を発表した。集佳が代理を務めた「金蝶軟件(中国)有限公司、深セン市蝶潤科技発展有限公司、深セン市金蝶妙想互聯有限公司と成都財智弁公用品有限公司との商標権侵害および不正競争紛争事件」が選出された。

  詳細内容:Kingdee Won the Right Protection Case! Chengdu Intermediate People's Court Ruled that Chengdu Moneywise's Acts Constituted Trademark Infringement and Abuse of Right